人間の悩みというものは、ある一点に集中する所から生まれてきます。
集中している所に気を向けて、他の面を覗くことで、
陰が極まって陽に転ずることが出来るという事になります。
視野を広げることが発想の転換につながっていくのです。

「人間というものはここに五つの幸福があり、そこにたった一つの不幸が
訪れた時に、今まであった五つの幸福をそっちのけで、一つの不幸にとらわれる
ということがあるから、不幸の時には自分のもとある幸福の方に目をむけなければ
ならない。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　志賀直哉